【近況報告】色川より、こんにちは!

落ち着いたら近況報告をと思いながら、こちらではご無沙汰してしまいました。 

僕たちは、奥熊野の美しい山里(和歌山県は那智勝浦町)の色川(いろかわ)という地に根を下ろし、少しずつ手づくりの暮らしを始めています。

(屋久島で暮らすかもと言っていて期待させてしまった方には申し訳なく思います。長い目で屋久島の人や自然との良き関わり方を模索していけたらと思っています)

人や自然とのご縁を紡いでいたら、ここ色川に辿り着きました。

(これまで和歌山で暮らしてきたので、人とのご縁が大きかったです)

 

僕はこれまで開発によって自然が破壊されようとしていたり、されてしまった現場に触れることが多かったので、自然の深いところに身を置きたいと強く思うようになりました。 

そして出会った屋久島には「屋久島憲章」という憲章があって、僕の心を代弁してくれるように「物質文明の荒波をようよう免れた屋久島は、その存在そのものが人間に対する啓示であり、地球的テーマそのものである」とありました。 

人間の活動(生産・消費)は地球に影響を及ぼす程に大きくなっているし、地球という家に暮らす僕たちは一蓮托生で、どこに行っても免れることはなさそうですが、まずは開発の荒波から少し離れたところから、先人の知恵に学びながら自然と調和した(森・川・海と一体となった)暮らしやコミュニティを求めていけたらと思ったのです。それが、太田川の源流にあたり陸の孤島のように位置する色川でも実現できるかもと思えたのは、自然条件は然ることながら、思いを共有できるたくさんの友達・先輩たちと出会えたからです。 

 

集落の人たちが助け合っていて、どこか大家族のような雰囲気を感じられる、ほっとできるところです。地元の人たちと今では半数を超えた移住者が和気あいあいと一緒になって村づくりができているのは、移住者が入り始めた40年以上も前からの試行錯誤の賜でしょうか。

 

色川は人口が約320人、9つの集落があり(3つの集落はわずか数世帯)、僕たちが入らせてもらったのは口色川という集落です。

春からずっと「晴れたら農園」さんで仮住まいをさせてもらっていますが(種まきから関わらせてもらった田んぼは無事収穫を終えました)、自分たちの暮らしの準備も進めてきました。

お家を買わせていただいて(農地と一部山林もついてきました!)、司法書士さんに助言を求めながら自分で登記をして、家に残された大量の物の片付けに奮闘してきました。

ようやく目途が立ってきたので、次のDIYは床張りです^o^

(参考までに…家と土地を合わせて100万円以下で買わせていただきました。田舎で暮らしたい人にとってはなんと恵まれた時代でしょうか。水は川から引いてくれています。先人が築いてくれた棚田があります。お金はわずかでも、ご縁=人や自然との繋がりの中で心豊かに暮らすことができます。そのような選択肢もあるということをお伝えできれば!)

(補足として…土地を買わせていただきましたが、僕は土地を「所有」するのではなく、「管理」させてもらうという感覚でいます。大地は地球からの預かりもので、本来は僕たちが大地に属しているはずだからです。管理させてもらって、次の世代に引き継ぐべきもの。

世界各地で問題になっている利益優先の開発は、自然を支配するという「所有」の考えが根底にあるように思います。例えば、土地は共同体のみんなのものとして(区であれば区有地のようにして)管理をする人を決めたり、人間がむやみに踏み入らない場(昔の奥山のようなところ)を定めたりすると良いのではないでしょうか。持続可能なあり方を模索していきたいです。)

 

何はともあれ、ここで「人や地球(森・川・海)と繋がれる場をつくりたい」と思っています。

どこにいても繋がっていることに変わりはないと思うのですが、体感できる場を。

家の周辺から森・川・海を見ると…

家の上の森(那智山)には太田川の水源があります(美しい仙人滝という滝も)。

その流れは棚田・集落を通って、果ては海(熊野灘・太平洋)へ。

森・川・海の繋がりを想像しやすい場かなと思います。

「森(山)との繋がり」

台所やお風呂に薪を使う火のある暮らしをしていきたいなあ。今はオール電化になっているので要改造です。

一般的にはあまり木を使わない(電気やガスの)生活になり、建築材も海外の安い木材を選ぶようになって、戦後の拡大造林で山いっぱいに植えられたスギ・ヒノキの人工林は手が入れられないままになっているところも少なくありません。間伐の行き届いていない人工林の中は暗く、多様な生き物が棲めず、保水力がなく土砂崩れや洪水の一因にもなっています。ド素人ゆえ、これからのことですが、自分でも間伐ができるようになって、モノづくりを含めて木を使っていけたらと考えています。

そしてそして、自然林に戻した方が良いところ(奥山や川沿い)はそのようにして、森づくりを(人は恵みを得ながら多様な生き物が棲める森に)していけたらなあと妄想しています。

「海との繋がり」

ゆくゆくは塩づくりもしていきたいなあ。

母なる海や全てのいのちとの繋がりを思い出すきっかけとなるお塩を。

海で生まれ、育まれてきた僕たちいのち。もし「ヘソの緒」が今も目に見える形で残っているとすれば、それをずっと手繰っていけば、生きとし生けるものたちはみんな繋がっていって、元はひとつで、ふるさとの海に帰ることでしょう。

陸に上がってきた僕たちも体内に「海」を持っていて(体液や特に羊水の組成は海水のそれに近い)、お塩は母なる海と僕たち(の海)を繋いでくれる「ヘソの緒」のようなものだと思っています。

間伐材を使って焚いて、森と海と人の結晶をつくれたらいいなあ。

本来、川の河口の海水が森からのミネラルを含んでいて良いそうですが、今は生活排水や農薬などによる汚染の方が心配です。全国どこでも、お塩をつくりたくなる、食べたくなる海になればいいなあ。マイクロプラスチックごみ問題しかり(2050年には海中のプラスチック量は魚と同じ重さになるとも)、海にも問題は「山」積みです。

 

長々と書きましたが、同じような夢を描いているとすれば!

ぜひ一緒に場づくりしていけたら嬉しいです!遊びにも来てください(まだ仮住まいですが)^o^

最後に、久しぶりの上映会のお知らせです!

暮らしづくりで映画に意識を向けられていなかったこの数ヶ月。こうして上映会を開いてくださる方たちがいることが嬉しい限り↓↓

/27()は埼玉(戸田市)、27()28()は神奈川(藤沢市)、30(月)は兵庫(高砂市)であります。詳細はこちら→https://inorinoumi.jimdo.com/上映予定/

埼玉と神奈川は僕も参加します。久しぶりの再会と新たな出会いを楽しみにしています☆

 

祝福(いのり)の海」

 

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